70年代を撮った男、ミック・ロック。この人の写真を見たことのない人はいないだろう。
子供の頃慣れ親しんだイギーやボウイ、ルー・リードやピストルズ、ラモーンズのアルバムジャケットや雑誌のアーティスト写真がある日ほとんどこの人の撮影だったことを知った時は衝撃だった。名前をあげ出したらキリがない。
その時初めてロック・フォトグラファーという概念を理解し、他にもアントン・コービンやコー・ハセベという人もいることを把握し、インターネットのない時代、学校帰りに洋書屋で彼らの写真集を隅々まで見まくった。晩年のミックは、ご自身のアカウントに数々のスーパースター達とのフォトセッションの際の貴重な撮影裏話や逸話を自らが撮影した写真を手にしゃがれた声で話しており、今となってはどれも貴重なロック史・文化史のアーカイブとも言える。最後に娘のナタリーがアップロードした訃報がなんとも詩的で切ない。死因が正式に公表されていないことを指摘した意見を読んでそのことに初めて気がついたが、そんなことはもはやどうでもよく、人の記憶に残るアイコニックな美しくもカッコいい写真をバシバシ撮るこの人も充分ロック・スターだった。
合掌。⚡️📷⚡️
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